「ひょうごは大きな博物館」   第12回サイエンスツァー
                9月7日(土)〜8日(日)

例によって12時、今回は神戸は三ノ宮駅集合バスで今津地区に向かいました。

先ず、西宮、今津地区
「酒蔵通り」に面して「今津小学校」があります。明治15年(1882)創立当時の
「六角堂」が移築保存してあります。この地方の産業と文化の結び付きを見たよ
うな気がしました。
そこからバスで5分くらい、昔の海岸に面した「今津灯台」があります。灘の酒造
りが大阪、江戸などへの水運によって発展した、その象徴のようなモニュメントで
す。今津、西宮地区の漁師は遠く房総半島にまで進出し、そこで新しくイワシ漁を
始めたのも有名な話です。江戸末期の日本の農業の発展がイワシの油粕のおか
げ、なんて説もあるそうです。「酒だけじゃないんだ」なんて感を持ちました。



いよいよ酒蔵の見学です。
酒蔵通りをしばらく西へ行くと「西宮郷」です。日本盛、桜正宗を見学しました。ここでは
後者の見学風景を。


左:売店兼試飲コーナー、みんな熱心   右:大きな樽を後ろに


左:千種組熱演中                 右:若村育子さんが熱演

実はすごいことが起きたんです。このHPの1〜2週間に記事をご覧の片はご存知かも、
おじさんは眼底出血、黒田さんは母上の危篤、お葬式、で何もかもいっぱいだったので
す。参加申し込みが集まらないで困っていても有効な手が打てませんでした。お仲間の
藤原さんが乗り出し、足りない人数だけ、お父上のお友達を勧誘してくれました。それが、
なんと、
若いころ灘で酒作りに働かれた人たちだったのです。中には少年工からたたき
上げて重役にまでなった森井さんまでおられました。
さらに輪をかけて、このツァーでいつも話題の中心になられる
若村育子さんが造り酒屋の
後継ぎ娘
だったのだそうです。
酒作りの色々な技術、道具の説明やちょっとした実演、娘時代の想い出、見学しながら
掛け合いながら楽しくツァーが進みます。大変なハップニングでした。

酒造りに欠かせない「宮水」
西宮地区には特殊な地下水が流れています。これも徳川の終わりごろ発見されたもので、
この水で造った酒は秋になっても味が落ちないので有名になり、一躍灘の酒を全国最高
ブランドにしたのだそうです。六甲の御影石で磨かれ、海岸近くの貝殻層を通って・・・・など
とまことしやかな説は色々あるようですが、定説はないそうです。ともかく、とても狭い場所
でしか取れないのです。そのあたりをあるくと「宮水井戸」がいくつも並んでいます。




さらにいろいろ見てから

いよいよみんなで楽しくがやがや夕食です。


宿泊は神戸ではまぁまぁのビジネスホテルです。2m望遠鏡などなどの打ち合わせで時々
利用するので気心も知れています。ホテル側でも大変力を入れていただいて、支配人さん
が西はりま天文台に打ち合わせに出張ってくれるほどの気の使いようです。
ことほど作用に待遇もよく、2次会兼勉強会用にも部屋を取っていただきました。そこでまた
また千種酒作り組対若村後継ぎ娘の楽しく知と文化に満ちた掛け合いがあったのはもちろ
んです。地元小西さんからは宮水のお話もありました。



左:森井さんの熱弁、藤原さんが書記役        右:誰かをベッドから追い出した?次会


そうやって第1日は暮れていきました。


ツァー第2日目、白鶴美術館、中華街


おじさんのページへ