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こんなお 葬 式はいかがですか? 
      「還暦パーティー型」お葬式

    そろそろ近づいてきたようなので遺言にしようかな        

お葬式の不満
 お葬式っていつも不満が残りませんか?受付の列の前の方に懐かしい人の姿、故人につ
いて語り合おうとしても列から動けません。やっと受付を済ませて相手を捜し当ててみると
誰かと話しています。
 そのうちお経、そして焼香の列。うまく近づけないまま・・・・・・・出棺を待つ間がチャンス、
今度は自分がつかまってしまったり、結局、懐かしい人と故人の記憶を共有することはでき
ませんでした。これが現代の「告別式」です。


還暦パーティーは同窓会
 還暦パーティーは「楽しく飲み食い」が不可欠です。ここでいろんなグループの「同窓会」が
始まってしまいます。時にはまるで違った分野の人と親しくなり祝われている人の全く知らな
かった面などを知ったりします。
 さらにみんなで、あるいはグループに分かれて二次会三次会に出かけます。お葬式がこん
な風にできれば故人の思い出をいろんな人と共有し、誰でもが「故人と自分」を見つめなおす
ことができるでしょう。

いいことばかり
 「故人の思い出を重んじる」以外にもいいことってたくさんあります。
 お葬式につき物の祭壇、ものすごく高いんです。パーティー形式ならこれはいりません。
その他、宗教特有な費用なんかも(告別と宗教が密接に結び付くような方のお葬式の場
合を除けば)必要なくなります。
 故人との別れに宗教を必要としない人に宗教的な儀式を強制すること、故人だって好き
ではなかった「長時間の正座」、葬儀屋さんの過度のムードつくりや費用避けられそうなこ
とって無限です。
 お葬式産業も、焼き場やら宗教やらと結び付くことに頼らず、真にセレモニーをサポートす
る立場から式を考えれば活路を見出すことができるでしょう。

何故できないか?
宗教がどうしても必要な場合
 故人またはご家族が宗教に強く帰依しておられる場合は宗教的にするのが当たり前、ここ
で提案する方式など論外です。しかし、そんな場合でも、宗教面を重視したセレモニーを別に
開き、心ゆくまで宗教的なお別れをする方が「キッチリした宗教的なお別れ」ができるのでは
ないでしょうか。
予定が立てられない
 パーティー形式にしようとすると、前以て式のプログラム、会場取りなどなどの準備をしておく
必要があります。これって不可能です。この問題は簡単に解決します。パーティーを遅らせれ
ばいいので。なくなってすぐに開く必要性ってないんじゃないですか?
 ご遺族が落ち着かれた時期を見計らって、あるいは内輪で充分悲しまれてから、などなど考
え方次第でしょう。

M氏の「思い出パーティー」
 Mさん(自称「おじさん」)は現役時代は研究者、愛嬌を振りまくのが好き、そんな人でした。
故人の希望で「お葬式」と呼ばず「思いでパーティー」としてこんなお別れをしてもらいました。
経過を時の流れに沿ってお話しましょう。
生前にしておくこと 遺族等の説得
 こんなお別れがして欲しい、Mさんは生前からまわりの人に言っていました。でもMさんは
変わったことを言うのが好きな人で、いいことを言う割にはみんなから無視されることが多く、
かと言ってそんなことで遺言を書くなんてMさんの柄に合いません。
 でも何とか知恵を絞って回りをまとめるかもしれないような人たちにその「遺志」を伝えるこ
とに成功していたようです。
臨終後直ちに    臨終の枕元から会場取り
 新聞等の死亡記事には必ず告別式の情報が盛り込まれます。パーティーの日時、場所、の
情報をちゃんと入れる必要があります。
 死亡の情報が誰の耳に入るより前に必ず

    臨終の枕元から会場確保の電話をしてください。
  誰に知らせるより前に会場を確保、「死亡記事」に載るようにしましょう。

これを怠ると
すべて自力でパーティーの周知を行はなければならなくなります。新聞広告、
ダイレクトメール、口コミ・・・・・・・どれも大変の労力と費用が掛かりしかも不完全です。
パーティーが寂しかったり方片落ちになったりします。
 

どんなパーティーにする?
会場とご馳走
 Mさんはざっくばらんな人でした。シャンデリアの輝いた会場よりは学生食堂か体育館みたい
なところがふさわしいでしょう。食べ物もオードブルに高級料理・・・・よりも焼き鳥おでんに餃子
と焼きそば、会場にはたくさんの屋台が散らばる、そんな光景がお似合いです。
 Mさんの2度目の定年パーティーはまさにそんなものでした。費用もずっと少なくて済みます。
プログラム
 2〜3人のスピーチと立食パーティー、と平凡にやっても楽しいパーティーになるでしょう。ただ
し、型どおりの功績をたたえ感謝を並べ悲しみを表す「弔辞」は禁止です。黒ずくめの喪服で来
た人にはピンクの半被を貸し出します。
 悲しみたい人のコーナー、故人のビデオの映るこーなー、おみやげ(遺品、遺著、写真)等が
もらって帰れるコーナーなんかを作るのもいいでしょう。
2〜3次会
 知り合った同士で三々五々二次会に出るのもいいでしょう。参加者の人数は読みにくいし、
会場が狭くなってきたらどんどんでてもらえばいいでしょう。
 パーティー側で近くのお店を何軒か確保するのもいいかもしれません。場合によっては割引
交渉なんかしておけば、みんな「Mさんが生きているみたい」とまた思い出になるでしょう。
 2(or3)次会に落ち着いたら、メインのパーティー会場に電話を入れて場所、集まっている
人などを掲示してもらい、流れ解散の流れを「治水」します。

お香典は?
 こんなパーティーであればあまり費用は掛かりません。(わざとかければ別ですが)会場受付
にいろいろな団体の受付をもうけ、持参の香典袋を入れるのはどうでしょうか?袋を開いて3ヶ
所くらいに分けて入れる人が出てくれば、またまたみんなMさんのことを思い出します。


死亡からパーティーまで
 やっぱり世間並みのセレモニーを、自分はキチンと(抜け駆け)弔問する、なんて意見がいろ
いろですでしょう。Mさんはもう死んじゃったのですから気をつかう必要はありません。Mさんを
愛した人たちは、「あの連中、Mが死んでからもまだ邪魔している」と思うでしょう。
 Mさん、死んじゃってからでよかったね。

最後にMさんの口癖
Mさんはいろんなパーティーで自分の「思い出の会」を話題にしていました。そんなあるとき
    楽しそうなパーティー、待ち遠しいわね、
                                  と言われちゃったのだそうです。

               皆さんもこんなパーティーいかがですか?


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